マレーシアのインターナショナルスクールを検討していると、必ず突き当たるのがこの不安です。
「うちの子、英語ができないけど大丈夫だろうか」
私も同じ不安を持っています。そして調べていく中で、多くの情報が触れていない重要な事実を知りました。
入学時に必要な英語と、入学後に苦労する英語は、別物です。
この記事では、その構造を整理したうえで、入学前に家庭でできる準備をまとめます。
⚠️ 前提
入学要件やサポート体制は学校ごとに大きく異なります。この記事は2026年7月時点の調査に基づく一般的な整理です。個別の学校の要件は必ず各校にご確認ください。
1. 英語力は「入学の可否」を左右する
インターナショナルスクールは「英語ができる子だけが通う場所」ではありません。ただし、学校ごとに受け入れ方針が大きく異なります。
- 英語力ゼロに近い子どもを受け入れる学校もある
- 入学時点で授業を理解できるレベルを求める学校もある
多くの学校では、年齢に応じた英語力を測るテストや、英語での面接が課されます。つまり、日本語環境で育った子には、入学試験のための事前準備が必要になるということです。
まずは志望校が英語力をどう扱っているかを確認するのが出発点です(確認項目は学校見学チェックリストにまとめています)。ここが分からないまま準備しても、方向がずれます。
2. 【最重要】「EALがあるから安心」ではない
ここがこの記事で最も伝えたい部分です。
多くの学校にはEAL / ESL(英語が母語でない生徒へのサポート)があります。「EALに入れたから、あとは学校が英語を教えてくれる」と考えて安心する保護者は多いのですが、それだけでは足りないという指摘があります。
理由は、EALで扱う英語と、学年が上がって求められる英語が違うからです。
現場からは、英語が話せるのに高学年のアカデミック英語でつまずくケースや、14歳前後でEALの配慮が外れるという現実が指摘されています。つまり、
- 日常会話の英語:EALやオンライン英会話で伸びやすい
- アカデミック英語:教科内容を理解し、論理的に書き、議論する力
この2つは別物で、後者はサポートが外れたあとに要求されます。IBやAレベルに進むなら、エッセイやプレゼンで評価される世界です(違いはカリキュラムの選び方で解説しています)。
「話せるようになれば大丈夫」ではありません。 ここを知らずに進むと、入学から数年後に壁にぶつかります。
3. もう一つのリスク:ダブル・リミテッド
見落とされがちですが、重要な論点です。
インター校に通えば日本語で学ぶ時間はほぼゼロになります。自宅学習をしっかり行わないと、日本語も英語も中途半端になる「ダブル・リミテッド」の状態になる可能性が指摘されています。
つまり、英語だけに集中すればよいわけではないということです。日本語の読み書きを維持する取り組みを、同時に走らせる必要があります。
これは費用と時間の両方に影響します。英語準備の計画を立てるときは、日本語維持もセットで考えてください。
4. 入学前に家庭でできる4つの準備
以上を踏まえて、現実的にできることを整理します。
① 英語を「毎日使う」環境をつくる
週1回のレッスンでは、環境が変わる衝撃には備えられません。短時間でも毎日英語で話す機会を持つことが効果的とされています。
オンライン英会話が現実的な選択肢になるのは、場所を選ばず、毎日続けられるからです。渡航前の忙しい時期でも継続しやすい。
ただし注意点があります。大手のサービスは講師が豊富でも、子ども向けに特化したカリキュラムが不足している場合があるという指摘があります。「子ども向けのカリキュラムがあるか」を必ず確認してください。
② 「聞ける・答えられる」を面接レベルまで
入学試験では英語での面接が課されることがあります。ここで見られるのは英語力だけでなく、質問を理解して自分の言葉で答えられるかです。
インターナショナルスクール対策のコースを提供しているサービスもあるので、志望校が決まっているなら、面接・試験対策に特化した準備が効率的です。
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無料体験があるサービスから試すのが現実的です
前述のとおり、子どもに合うかどうかは実際にやらせてみないと分かりません。いきなり契約せず、無料体験で反応を見てから判断してください。目的別に、次の2つが選択肢になります。
② インター校・国際教育を見据えた英語に
国際教育の文脈で設計されたオンラインスクールです。会話だけでなく、インター校で求められる英語を意識した準備をしたい場合の選択肢になります。
※いずれも筆者が各社の公開情報をもとに整理したものです。料金・内容は変更される場合があるため、必ず公式サイトで最新の情報をご確認ください。
③ 読む力を先に伸ばしておく
アカデミック英語の土台は読む力です。会話だけでは、教科書を読んで理解する力は育ちません。
レベルに合った英語の本を多く読む習慣は、入学後に効いてきます。話す準備より地味ですが、長期的にはこちらのほうが重要かもしれません。
④ 日本語を並行して維持する
前述のダブル・リミテッド対策です。渡航前から、日本語の読み書きを続ける習慣をつくっておくと、移住後も継続しやすくなります。
5. サービスを選ぶときの3つの基準
① 子どもの性格・学習スタイルに合うか
これが最も重要です。活発で体を動かしながら学ぶのが好きな子に、静かに座り続けるプログラムは不向きとされています。「評判が良いから」ではなく、自分の子に合うかで選んでください。
無料体験があるサービスは、まず体験させて子どもの反応を見るのが確実です。
② 目的が「会話」か「アカデミック」か
日常会話を伸ばしたいのか、入学試験対策なのか、入学後のアカデミック英語なのか。目的が違えば選ぶサービスも変わります。
③ 継続できる形か
毎日続けられる時間帯・料金・レッスン形式か。続かなければ意味がありません。
6. 私の場合
正直に書くと、私はまだ学校見学の段階で、英語準備も本格的にはこれからです。
ただ、今回調べたことで方針は決まりました。
- 志望校の英語要件を先に確認する(学校によって扱いが全く違うため)
- 会話とアカデミックを分けて考える(EAL任せにしない)
- 日本語の維持を同時に走らせる
- 子どもに合うかを体験で確かめてから決める
「英語ができないから無理」でも「行けばなんとかなる」でもなく、準備すべきものを分解して、順番に手を打つ。これが今の結論です。
教育移住の全体像は教育移住ガイド、事前に知っておきたい懸念点はデメリット7つにまとめています。実際に始めてみて分かったことは、この記事に追記していきます。
まとめ
- 学校によって英語力の受け入れ方針は大きく違う。まず志望校の要件を確認
- 多くの学校で英語のテストや面接が課される
- EAL / ESLがあるから安心ではない。会話英語とアカデミック英語は別物
- 14歳前後でEALの配慮が外れるという指摘がある
- ダブル・リミテッドのリスクがあるため、日本語維持も同時に
- 準備は毎日使う環境・面接対策・読む力・日本語維持の4本
- サービスは子どもの性格に合うかを体験で確認してから決める
免責事項:本記事は筆者個人の調査に基づく情報提供であり、教育に関する助言ではありません。学校の入学要件・サポート体制は各校で異なり変更されます。必ず各校の公式情報でご確認ください。
